OLYMPUS  OM−4 カメラ付露出計といわれた名機

露出計にカメラがついたと言われたOM−4
発売は昭和58年(1983年)、10月。
5回まで演算するスポット測光、ハイライト、シャド−コントロ−ルボタン、60分間記憶するメモリ−機構、これだけ露出にこだわったカメラは後にも先にもこれだけである。当時のプロカメラマンからは露出計にカメラがついたようなものだと賞賛とも皮肉ともとれる言葉をいただいたらしい。

もちろんAFになってから多分割測光というものが出てきたが、これとても完全ではないわけで、初心者には嬉しい機能でも、ベテランにはわずらわしいと言えるだろう。むしろ撮影者の意思が写真に反映すると言う点では、こちらのほうがベテランには嬉しい機能だろう。

この後、OM−4Tiが登場し、1/2000秒まで全速シンクロと、これまたすごい機能を付けて登場するわけだが、残念ながら生産中止、そしてこのモデルを最後にOMシリ−ズは終焉を迎える。
一つの時代が確実に終わったといえる出来事であり、OMシリ−ズよ、ありがとうと心から感謝し、あらためて賛辞を贈りたい。

みのかんOM−4
このカメラはなんと7000円で譲ってもらった。旧猫の眼のメンバ−のIさんの紹介でいただいたものである。カメラ好きのおじいさんが亡くなられて、カメラがごろごろあるから誰かにあげるということで、当時写真をがんばっていたIさんに話があり、Iさんもそんなにいっぱいあっても使い切れないからという事でこちらに回ってきたのである。どなたか知りませんがご冥福をお祈りしますとともに、このカメラ、大切に扱わせていただきます。

さて使い勝手であるが、思ったより簡単である。メインとなるところにスポット測光し、後は補正するだけである。どちらかというとポ−トレ−トに使えるという印象である。ここまで緻密に露出を決定しなければならないといえば当然リバ−サルフィルムを使ったときであるが、ある程度写真をやっていないと使いこなせないのではないかと思う。モノクロの場合も人物撮影の時は、顔の肌の色をスポット測光すると、いわゆる焼きやすいネガが標準現像でできる。
しかし、いつも不安に思うのは、このカメラが壊れたらどうしようという事である。機械式なら絶対直るが、なにしろこのカメラでさえ、かれこれ20年以上も昔のカメラ、いつ壊れても不思議ではない。


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